素晴らしき哉、我が人生

自分の半生と考えを書くブログです

私に影響を与えた漫画~「あひるの空」~

 

 

現在は休載中のためまだ未完結である。

※このブログを見ている人はいないと思うけど、多少(大分)ネタバレが入るので注意してほしい。

 

身長が150cmの主人公が高身長が有利なバスケットボールでインターハイを目指す。

ただ入学した高校のバスケ部は不良の巣窟になっていた。

 

というあらすじを聞くと王道バスケットボール漫画だなという感じだ。

確かに王道バスケ漫画ではあるのだが、この作者は

 

「努力は裏切らない」

 

ということをちゃんと書いてくれているところが好きだ。

こう書くとやはり王道バスケ漫画だなと思ってしまう。

ただこの「努力は裏切らない」は主人公やその仲間たちに限らない。

 

スラムダンク桜木花道が高校入学してバスケ部に入り夏のインターハイに出場する。

そして優勝候補の山王高校に劇的に勝利する。

もちろん湘北のメンバーもめちゃくちゃ努力してるんですよ?

でも桜木は4か月くらいで才能が開花し、三井は不良からバスケ部に復帰し大活躍する。(スラムダンクはめちゃくちゃ好きです。)

 

でも翔陽も綾南も山王も3年間死ぬ気で頑張ってきたと思いません?

努力の量でいえば遥かに主人公たちより多くて、報われるべきだと思いません?

 

 

あひるの空はそういったところへの向き合い方がとても誠実だ。

主人公はメンバーを集め血の滲むような努力をし、懸命に成長する。

ただそれはライバルチームも同じようにやっている。かつ主人公たちより長い年月をかけて取り組んでいる。

そういった他の高校の努力を作者は見捨てない。

逆にそういったことをしっかり描いたからこそ、作者への風当たりが強くなったこともあった。(まあスラムダンクの方が万人受けすると思う)

もし未読の方はここまでにして是非読んでみてください。

 

 

※ここから後半のネタバレが入ります。既に読んでいる人向けです。

 

だからこそインターハイ予選で丸高に勝利した時は私はとても驚いた。

もちろん展開を考えるとそこで負けたんじゃ横浜大栄との勝負はどうするんだよとなるかと思うが、私はそこで丸高に負けるのではと本気で思っていた。

 

その後、いきなり読者には主人公たちがインターハイには行けなかったことが唐突に告げられる。

これにはかなり賛否両論というか否定的な意見が多かったと思う。

いや少なくとも結論は勝負を見せてからにしてくれよと。

でも私は作者の苦悩が伝わってきたし、主人公たちがインターハイに行くという選択肢は絶対になかったからこその行動なのかなと感じた。

日向先生の作品への想いと誠実さが伝わってくる。

横浜大栄に勝ってインターハイ編なんてするはずないっすよね。

 

 

そんなあひるの空が私は好きだ。

王道漫画だと思わせてしまったことで、展開が批判されてしまったが、いつか完結を見れればと思う。

日向先生、読者なんか気にせず自分が納得のいく形で完結させてください。