本棚
部屋には本棚がある。
今年引っ越しをしたときに新たに買いなおすことになった。
以前の家には冷蔵庫を置くスペースを利用して大きな本棚があったのだが、これが引っ越しの際に問題となった。
引っ越し業者が今の部屋に本棚を運ぼうとした際、大きすぎて階段を通ることができなかったのである。業者からは解体して自分で運ぶか有料で引き取るかを迫られ、泣く泣く引き取りを選んだのである。
故にやや小さく、ニトリの複数の棚を組み合わせ次の引っ越しに備えている私の本棚であるが、それなりに今までに読んだ本たちが並んでいる。
現在は6個に区切られており、例えば左上の棚には資格や勉強関係の本が、その下の棚には村上春樹の小説が、右上の棚には外国小説のスペースがあるなど、自分なりに考えて配置をしているわけだが、
本当にこの配置で良いのであろうか?私は考えた。
私の父は元々は国語の教師であったことから、家にはやはり本棚があった。
小さいときはそこから本を取るなんてことはあまりなかったが、それでも親がいないときにはそこに置いてあった本やら漫画やらのタイトルを眺めたり、実際に中身を見てみることはたまにあった。
正直子供が読めるものはそこまで多くなかったが、私は父親の本棚に「完全自殺マニュアル」というおよそ小学生が読むべきではないマニュアルが置かれていたのを今でも鮮明に覚えている。
今調べるとそこそこ売れた本らしいが、苦情も多かったらしい(気になる方は勝手に調べていただきたいが、決して何かを助長しているわけではない)
私の本棚はどうだろうか?幸い自殺のマニュアルもなければ殺人の教則本もないが、小学生の子供にいきなり村上春樹の文章を読まれたりするのは避けたいものである。今ある本ならせめて星新一とかハリーポッターとかを読んでほしい。
映画に表示があって、小説に表示がないのは対象年齢だろう。どんな年齢の人がどんな本を読むのも自由なのは間違いないが、その年齢に見合った小説というのはある気がする。
そこで今後は自分の本棚を対象年齢順に並べるようにしたい。
小中学生のスペースにはファンタジーや冒険小説が並び、次のスペースには夜のピクニックとか学生時代に合わせた小説を置き、その次のスペースで村上春樹は並べたい。
本は強要されて読むものではないが、少なくともいきなり難しく、年齢によっては怖さを覚える文章を読むよりはずっと本が好きになりやすいはずだ。
ここまで書いて自分には子供はおろか結婚もしておらず、彼女もいないことに気づいた。